こんにちは、あさぺんです。読者のFさんより、以下のメールをいただきました。
自校作成の八王子東を目指していますが、中3の受験期には実際のところ、内申点がいくつまでなら合格圏に届くのでしょうか?
Fさんのメールより抜粋
こちらのメールに対しては既に返信済みですが、その際の返信内容が他の自校作成校受験生にも役立ちそうなので、一部修正してシェアします。
以下で紹介する方法を使えば、国立高校や西高校など、他の自校作成校の内申点目安を算出できます。
Fさんへの返信(抜粋)
Fさん
この度はメッセージいただきありがとうございました!!
八王子東を目指されているのですね!
私は卒業して久しいですが、勉強はもちろん、部活動やそれに準じたサークル活動も盛んなところでした。
制服はチャバネといわれていますが、3年も着ているとそれが誇らしくなってきたりもします(笑)
学校の進路指導方針にはちょっとクセがあるものの、それはそれであの学校の良さかとも思います。
入って損はしない学校ですので、ぜひ高い志をもって受験に挑んでいただけたらと思います^^
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さて、本題です。八王子東の合格圏に届く内申点について。
学校側が公開しているわけではないので、あくまで模擬試験の会社の出しているデータ頼りですが、換算内申で「55~58」が一般的と言われています。
なぜ「55~58」が一般的なのでしょうか。それは、テスト本番の点数が関係してきます。
都立入試は、学校の成績+試験の点数で合否を決めています。
八王子東の場合、
学校の成績 300点 + 試験の点数 700点 =合計 1000点満点
で合否を出します(他の自校作成校も同様)。
この1000点満点のうち、720~730点くらいが合格のボーダーラインと私は予想しています(諸々調査の上で予想しました)。
仮に730点をボーダーラインとし、換算内申から試験の点数を逆算すると以下のようになります。
換算内申-試験の点数
50-357
51-353
52-350
53-347
54-343
55-340
56-337
57-334
58-330
59-327
60-324
61-320
62-317
63-314
64-310
65-307
これはつまり、
換算内申「50」の人は試験で「357点」ほど
換算内申「65」の人は試験で「307点」ほど
とる必要があるということです。
仮に成績がオール4だった場合、換算内申は「52」になります。その場合は試験で「350点」ほどとれると合格が見えてきます。
では、Fさんの成績がオール4だったと仮定します。このとき、試験で「350点」とるのはどのくらい難しいのか?という話もしておきますね。
まず、自校作成校を受験する場合、理社の点数を各85点はとっておきたいです。10数年前であれば、満点狙いは当たり前、許されて95点なんて言われていました。
ですが、今は時代が違います。理社の問題は当時より格段に難しくなっています。ですので、自校作成を目指す生徒には、現実的なラインとして各85点以上を勧めています。
では、理社で85点ずつ採れたと想定します。合計170点。350点に達するためにはあと180点必要です。
つまり、主要3教科で各60点平均をとる必要があります。
自校作成問題で平均60点をFさんがどう捉えるかは分かりませんが、これはそこまで難しいことではありません。
もちろん、Fさんには相応の努力が求められますし、適切な受験戦略を立てられる講師が必要です。
ですが、例えば100人に数人しか解けないような難問を解ける必要はありません。ちゃんと効果の出る正しい勉強を続けていけば、十分達成可能なものです^^
ですので、大変長くなりましたが
内申点がいくつまでなら合格圏に届くのでしょうか?
には明確な答えはなく「試験で何点取れそうか?」「勉強をどこまで頑張れるか?」これによってFさんに必要な内申点が決まります。
先の表は、きちんと計算して出したものですから、よろしければ参考にしてください。
(予想ボーダーの730点というのは、諸々の受験関連情報から想定したものです。)
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最後に、、、
中学校の成績の付け方が厳しいとのこと、心中お察しします。私の受験期もそうでしたが、現在は当時に増して、各教員の”謎のこだわり”が反映されやすくなっています。
本来であれば、成績とは
- その教科内容を理解できているか
- 応用できるか
で判断されるべきと私は思っています。ですがそこに
- その教師の理想とする生徒であるか
という謎要素が加わりつつあるのが現状です(すべての教科教員がそうとはいいませんが…)。
定期テストで90点をとっても「3」や「4」がついてしまうというのは割とよくあります。
Fさんが現在、定期テストでどのくらいの点数を取られているのかは分かりませんが、、
ひとまずテストで全教科高得点(90点以上)を狙いつつ、各教員が大事にしていそうなポイント、例えばノート提出や授業態度などをできる範囲で押さえていくのが良いかと思います。
【以上がFさんへの返信】
返信内の内申点はあくまで参考値
Fさんの返信で内申点と当日点の目安を算出しました。
あれは、
- ボーダーラインを予想
- ボーダーラインに沿うように内申点と当日点の配分を計算
の手順で算出しています。今回は八王子東高校で算出しましたが、他の都立高校でも目安を算出できます。
ただ、これを読んでいるあなたも十分お分かりの通り、あくまで目安値です。ボーダーラインの予想値が前提になっていますから、ここがずれると全ての数値がズレます。
一応、いくつか候補があった中から高めのボーダーラインを選びましたが、それでも年によっては、今回予想したボーダーラインを上回ることがあるかもしれません。
ボーダーラインの数値については、模擬試験の結果が参考になります。
模擬試験を受けると、AだのBだのと判定が出されます。これは、模擬試験を作っている会社が過去の膨大なデータから算出したボーダーラインに基づいてなされています。
模擬試験の結果を丁寧に読み込むことで、このボーダーラインを知ることができます。
模擬試験を受けた際はぜひその点に注意して、結果を解読してみてください。