【中学受験】創価中理科の入試対策と勉強法を解説

こんにちは、あさぺんです。

今年、学習塾で理科を担当していた生徒が創価中に合格しました。

その経験を踏まえ、創価中理科の入試対策とその勉強法について記しておきます。

試験概要とテキスト

理科の試験は30分60点満点。

過去問の解説などにも記載されていますが、出題されるのは普通の問題集に載っている基本レベルの問題です。

ですので、学習に当たり、なにか理科の難問に特化した問題集を用意する必要はありません。

 

ちなみに、私の教えていた生徒は「新演習(基本レベル)」をテキストおよび問題集として利用していました。

新演習を1年間使っていた印象は、

  • 解説ページの内容は必要最低限
  • 問題数やパターンに乏しい

というものです。

テキストとして悪いものではないですが、入試対策として利用するのは微妙では?と感じました。

もしまた受験生を担当する場合、上記テキストを利用するかと言われると結構悩むところです。

入試対策と勉強法

指導にあたり意識していたことや、実際に指導していた勉強法について、

  1. 単元を学習する段階
  2. 過去問演習をする段階

の2つに分けてお話していきます。

単元を学習する段階

「理解する部分」と「暗記する部分」を分けることを意識させました。

理解できる部分とは

「なぜそうなるのか?」を考えて理解する部分のことです。

 

例えば、

「メダカの水槽の水を変えるときは、半日汲み置いた水を使い、全体の1/3~1/2程度を変える」

みたいなもの。

 

こうした解説に出会ったとき、この文言を丸暗記するのではなく、なぜそうするのか?を考えさせるようにします。

最初はなるべく生徒自身に考えさせるようにし、思いつかなければヒントを出していきます。

 

説明の仕方はそこまで気を遣わなくていいと思っていて、

「全部の水を変えるとメダカがびっくりするから」とか、

「1日汲み置くことで水道の塩素が飛ぶから」とか、

生徒自信が実感を持ってイメージできるものが望ましいかなと。

暗記する部分

上記のような理解できる部分とは反対なのが、この「暗記する部分」です。

  • 理解する方が大変な内容
  • 理解する必要のないもの

こうしたものが対象です。

 

例えば、

「塩化ナトリウムやミョウバンなどの結晶の形」

「星座の名前」

「人が生まれるまでの細かい数値」

こういったものは丸暗記してしまったほうが都合が良いと考えます。

 

「さそり座の一等星はなぜアンタレスというのか?」なんて疑問を持つのは、受験においてあまり効率的ではありません。

語呂合わせでも使ってパパっと頭に入れてしまったほうが都合が良いのです。

 

「メダカの受精卵の大きさは○mm」なんてものに理屈を求めるのも非効率ですから、これも数値をそのまま頭に入れてしまう。

 

もちろん、暗記事項にまつわるエピソードを説明することには大きな意味があります。

 

例えば、

「冬の大三角の一つのベテルギウス(オリオン座)って爆発しちゃうかもって話題になってたんだよ」とか、

「イネ科の植物ってのは成長点が地際にあるから、牛とかに食べられても平気なんだよ」とか、

こうした雑学を一緒に説明すると暗記の補助になります。

理解と暗記のバランス

大切なのは2つのバランスです。

理解が大切だと言っても、何でもかんでも理解しようとすると膨大な知識が必要になってしまいます。

ときには、高校理科の範囲にまで入って説明しなきゃいけないこともあります。

これでは生徒側も大変ですので、適当なレベルで切り上げる必要がある。

 

一方で、何でもかんでも暗記にしてしまうと、これまた入試に対応できないケースが出てきます。

創価中の入試では、なぜそうなるのか?なぜこうするのか?を問う出題があります。

 

あと、暗記だらけになると理科が面白くなくなる、という問題も感じています。

本来、謎と不思議に溢れている魅力的な教科であるはずの理科を、無味乾燥とした暗記教科にはしたくありません。

 

ですので、

理解する部分はきちんと理解し、

暗記する部分は入試前にきちんと数値や用語を頭に入れる、

このようにメリハリをつけることが重要だと生徒には伝えていました。

暗記するタイミング

暗記する部分を明確にしたら、それをガッツリ覚えようとするのは冬からです。

それまでは、

「冬の大三角ってプロキオンとシリウスとベテルギウスなんだー」とか、

「ゾウリムシってこんな形しているんだ!」とか

こんな感じで構いません。

 

細かい数値や用語は覚えないけど、その存在は頭の中に入れておくイメージです。

過去問演習をする段階

各単元の学習が一通り終わったら、本格的に問題演習をしていきます。

 

ここでのやることはシンプルです。

  1. 問題集で問題を解き
  2. 解説を読み
  3. テキストの該当部分を見て
  4. まとめノートを作り
  5. 時間が経ったら復習する

恐らく、3番と4番が「?」だと思うので、それについて説明します。

テキストの該当部分を見て

これは、単元を学習する段階で利用したテキストを振り返るということです。

 

メダカ関連の問題で間違えたら、メダカの単元のページを振り返り、

人体の構造の問題を間違えたら、人体の構造の単元ページを振り返ります。

 

振り返るのは、自分が過去に目を通しているテキストですから、

「あー!前にやったコレね!なつかしー」となりやすい。

 

そうすると記憶がはかどります。

まとめノートを作り

特に過去問をやったら、まとめノートを作ることをおすすめします。

 

左側:コピーした問題を貼る

右側:自分なりの解説や理解ポイントをまとめる

 

こんな感じです。

これに関しては実物を見ないことにはイメージできないと思うので、興味があればノート作成のページを参考にして下さい。

学習計画

  • 単元を学習する段階
  • 問題演習をする段階
  • 暗記を始めるタイミング

これらをどの時期に行うかについてです。

 

これは生徒一人ひとりが取れる勉強時間や理解の速さによって変化するものなので一般化が難しいのですが、

私が今回教えた生徒は以下のスケジュールで行いました。

 

6~8月:6年生の内容学習

8~11月:4,5年生の内容学習

11月~:過去問演習

12月~:暗記スタート

 

担当した生徒は理科を始めたのが6月から、しかも4~6年生の単元全てだったので、単元学習でかなりの時間を使っています。

ですが、その子は私の指示をきちんと実行できる子でしたので、なんとか冬前には過去問演習に入ることができました。

 

暗記スタートが12月となっていますが、12月初旬ではなく、12月中旬から始めました。

暗記にはコツがあるので、それさえ押さえていれば2ヶ月で十分覚えられます。

終わりに

創価中理科の入試対策と勉強法について、私の経験の範囲でお話させていただきました。

今回の記事には書きませんでしたが、半年間の授業を通して常に意識していたのは、

生徒に理科を楽しんでもらうこと

そして、

そのためにまず自分が理科を楽しむこと

でした。

 

予習段階で「なんでこうなるんだろう?」と思うことがあれば、積極的に調べ、

それを「どうしたら面白く伝えられるか?」を考えていました。

 

教える側がこの点を意識していれば、

重苦しい受験勉強も多少は楽しいものになるのではと思っています。

彼女が今後どのような学生生活を送るのかわかりませんが、理科を好きになっていてくれたらこれほど嬉しいことはありません^^

 

その他、勉強法などについて聞きたいことがあれば、できる範囲で答えますのでご連絡ください。

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