- 都立入試は勉強のやり方さえ間違えなければ86点くらいは余裕
- 「読み」をベースにした能力向上を目指して勉強をすすめる
都立入試の英語を十数年分チェック、その分析結果から最適な勉強方針を導きました。
私が普段生徒たちに伝え、グングン模試の点数を伸ばしている勉強法。
その中心となる勉強方針についてお話します。
都立入試の傾向
大きな傾向は十数年変わっていません。
- 大問1:リスニング
- 大問2:図表から読み解く問題+英作文
- 大問3:対話文
- 大問4:物語文
が、ここ数年若干の変化がありました。
大問2:英作文の難化
かつての都立入試の英作文は、
「あなたの将来の夢について3つの英語の文で書きなさい」
みたいに日本語での質問でした。
現在の英作文は、
英語で書かれたメールのやりとりで、そのメールの文中に合うように3つの英語の文で書きなさい
という感じです。
何が違うかというと、
昔:質問内容が日本語で書いてあった。
今:質問内容が英語で書いてある
のです。
そんな難しい英語は使われていませんが、それでも日本語を理解するより難しいです。
実際、質問内容を誤解して英文を書く生徒も少なくありません。
ですから、
まず聞かれていることを正確に理解して、
さらに、その質問に適した英作文をしなきゃいけない
というのが現在の試験です。
大問4:記述問題の消失
これは受験生にとっては嬉しいことかもしれません。
数年前まで、大問4の最後の2問は「記述式」の問題でした。
英語の質問に対して、英語を書いて答える形式ですね。
これが現在は、ただの選択肢問題になりました。
英語の質問に対して、アイウエの中から答えを選ぶ形式です。
記述式だと、
- 三単現のs のつけ忘れ
- 登場人物の代名詞化
- 複数単数の選択
などなど減点ポイントがあったのですが、
これらを気にしなくて良くなったのは易化と捉えられます。
まぁだんだん長文の量が増えていますから、その代わりに問題が易しくなったのかもしれません。
都立入試の配点
基本的に各4点で、英作文は12点。
全体ではこうです。
- 大問1:20点(5問)
- 大問2(選択):12点(3問)
- 大問2(英作):12点
- 大問3:28点(7問)
- 大問4:28点(7問)
オススメの点の取り方
上の配点をもとに、私が普段生徒たちに伝えている点のとり方を紹介します。
- 大問1:16/20点
- 大問2(選択):12/12点
- 大問2(英作):10/12点
- 大問3:24/28点
- 大問4:24/28点
大問2の選択問題は全問正解を狙い、
それ以外の大問1、大問3、大問4は1問ミスを許容、
英作文は減点2店まで許容。
これで合計「86点」です。
結構高い点数に見えるかもしれませんが、都立入試レベルであれば誰でも取れます。
このサイトに書いてある内容を、丁寧に実行してもらえれば。
英語が苦手で、定期テストで平均点を超えたことのない人だって大丈夫。
模擬試験でいつも40~60点の人も大丈夫。
大切なのは「やり方」です。
やり方を間違えなければ点は必ず伸びます。
都立入試の勉強方針
ここまでの傾向と配点から、効率的・効果的な勉強方針を紹介します。
現在の都立入試は「読む」ことを重視しているので、そこに特化して勉強を進めます。
意識するのは以下の4ポイント。
- 語彙力の強化
- 英文法の把握
- /読みの取得
- 長文に慣れる
それぞれ説明します。
ポイント1:語彙力の強化
語彙力の強化とは、要するに「知ってる単語を増やしましょう」ってことです。
がしかし、ただ単語を暗記しろというのでは能がありません。
私の提案する勉強法では、暗記の仕方・英単語の覚え方を工夫します。
詳細は「英単語の勉強法」に書いたので、あとでこちらをチェックしてください。
なお、これより下で紹介する
- 英文法の把握
- /読みの取得
- 長文に慣れる
はそれぞれ順番になっています。
つまり、まず英文法をやり、次に/読みを習得し~というようになっています。
が、今紹介した語彙力の強化については、これからずっと行っていきます。
受験が終わるまで単語ノートは使い続けるので、その点留意してください。
ポイント2:英文法の把握
英文を読めるようになるための英文法の勉強をします。
日本の英文法教育は変な方向を向いていて、
( )を埋めることが文法の勉強になっています。
まぁ確かにそういう問題を出す学校もあるのですが、
都立入試ではそういった問題は出ないのであまり必要ありません。
なので、
I ( ) ( ) finish my homework by five.
私は5時までに宿題をする必要がある。
の( )を埋められるよりも、
I have to finish my homework by five.
訳:???
を見た瞬間に訳せる方が重要です。
もちろん、上記はかなり単純な例です。
もっと英文が長く複雑になったとき、
「これ『Both A and B』だな 」とか
「この ing は進行形じゃなくて分詞だな」とか
そういう判断をできるよう準備しましょう。
英文法の勉強法についてはこちらで紹介しています。
ポイント3:/読みの取得
英文法を一通り理解できたら、/読みを使えるよう練習しましょう。
/読みとは、
We are members of a junior high school soccer team and always clean this place after practicing in the park.
このような英文を、
We are members /of a junior high school soccer team /and always clean this place /after practicing in the park.
こうやって区切り、
私たちはメンバー/ 中学校のサッカーチームの/ そしていつもこの場所を掃除する/ 公園での練習後
こうやって前から訳していく方法のことです。
これを習得すると、
- 英文を速く正確に訳せるようになり
- どんなに長い英文もサクサク訳せる
ようになります。
慣れるまでは少し苦戦するかもしれませんが、
使いこなせるようになると、あなたの英語の力は爆上がりします。
ポイント4:長文に慣れる
英文法を理解し、/読みをある程度使えるようになったら、長文を読むトレーニングを始めます。
最初は3~5文くらいの英文の塊からチャレンジすると、気が楽かもしれません。
そこから徐々に長い英文にチャレンジし、都立入試の大問3に挑戦しましょう。
大問3がある程度読めるようになったら、大問4に挑戦しましょう。
いきなり過去問を使うのはもったいないので、
学校で使った長文やワークなどに記載されている長文で練習していくと良いです。
長文の詳しい練習法についてはこちらで紹介しています。
勉強方針のまとめ
大事なポイントをまとめておきます。
まず配点とオススメの点のとり方。
- 大問1:16/20点
- 大問2(選択):12/12点
- 大問2(英作):10/12点
- 大問3:24/28点
- 大問4:24/28点
試験本番の焦りや緊張を加味して、拡大問1問ミスを許容した点数を紹介しました。
が、大問3なんかは全問正解しやすいので、積極的に狙っていいと思います。
勉強計画を立てるときに意識スべき4つのポイントです。
- 語彙力の強化
- 英文法の把握
- /読みの取得
- 長文に慣れる
語彙力の強化は、受験を意識した瞬間から受験が終わるまでずーっとやっていきます。
ひとまずコンビニダッシュして、小さなメモ帳で単語ノートを作ってみると良いと思います。
後は長文に慣れるための勉強をガリガリ行っていくだけです。